EOSIO v2.0.0がついにリリース!

EOSIO v2.0.0がついにリリース!

EOSIO v1.8.0へのアップグレードが行われてからおよそ2週間が経過した10月8日、Block.oneEOSIO v2.0.0-rc(リリース候補版)のリリース発表しました。

主な特徴

Block.oneの公式発表によると、バージョン2は「より高速・シンプル・セキュア」であるとされており、導入された主な要素としては以下のようなものがあります。

EOS VM

EOS VM(EOSバーチャルマシン)は、EOSIO上に構築されるアプリケーションに特化したWebAssembly(Wasm)エンジンであり、「EOS VMインタプリタ(EOS VM Interpreter)」「EOS VM Just In Time(JIT)コンパイラ」「EOS VM最適型コンパイラ(EOS VM Optimized Compiler)」という3つの要素によって構成されています。

これによって、スマートコントラクトを処理するにあたって各種システムリソースをより効率的に利用できるようになり、ソフトウェアのパフォーマンスが向上することが期待されています。

具体的には、EOSIO v1.0時に導入されたWebAssembly用ツールである「Binaryen」と比較して、最大16倍の処理速度というパフォーマンスが実現可能というテスト結果となった、とされています。当初は最大12倍の処理速度が想定されていたので、予想を上回るパフォーマンス向上が期待されるということになります。

EOSIO Quickstart Web IDE(EOSクイックスタートウェブ統合開発環境)

EOSIO Quickstart Web IDE(EOSクイックスタートウェブ統合開発環境)は、EOSIO上での開発をよりスムーズにすることを目的として導入された機能です。

ウェブ上で、任意のブラウザからEOSIOを用いた開発環境のセットアップをものの数分で完了できるという統合開発環境であり、開発者たちにとって非常に嬉しい機能となっています。

プログラムを始めたばかりの方であれば、最初のプログラムを実行する際に必要な各種設定の煩雑さにうんざりした経験が、少なからずあるのではないでしょうか。ブロックチェーン関連プログラムの開発となると、これに輪をかけて複雑性が増すことになりますが、統合開発環境はこうした煩雑な側面の多くを取り除いてくれるという点で、EOSエコシステムの発展において重要な役割を担う要素の一つであるといえるでしょう。

WebAuthn

WebAuthnとは、W3Cにより新たに定められたウェブ上の認証に関する基準で、ウェブ上におけるユーザー認証をよりセキュアにすることを目的としたフレームワークです。

具体的には、従来のパスワードによる認証プロセスを公開鍵暗号を用いた認証プロセスに置き換えることによるセキュリティ向上が目指されています。

EOSIOあるいはEOSブロックチェーンという文脈では、各トランザクションを署名する際に、ブラウザ拡張機能を利用したり、各種ソフトウェアを追加でインストールしたりする必要がなくなるということを意味します。より具体的には、ハードウェアデバイスを用いてトランザクションの署名を行えるようになることが想定されています。

なお、WebAuthnを採用するブロックチェーンプロトコルはEOSIOが初であるという点も、特筆すべきでしょう。

Weighted Threshold Multi-Signature(荷重閾値マルチシグネチャ)

EOSIO v2.0.0の最後の特徴として公式発表で挙げられているフィーチャーは、Weighted Threshold Multi-Signature(荷重閾値マルチシグネチャ。WTMsig)を用いたブロック生成です。

これはブロックプロデューサー(BP)たちが用いるインフラの冗長性および可用性(アベイラビリティ)を高めることで、ネットワーク全体をより堅牢にすることを目的としています。

今後の展望

最新アップグレードに伴ってリリースされた「EOSIO 2」ですが、上述したようなパフォーマンス、セキュリティ、(開発者にとっての)使いやすさの向上をもたらすことに加え、今年6月1日に行われた「#B1June」アナウンスメントで発表されたソーシャルメディアプラットフォーム「Voice」の開発にあたって用いられるソフトウェアであるという点も重要です。

ブロックチェーンという、従来型のデータベースに比べてパフォーマンス面で劣るとされるデータ構造を使ってソーシャルメディアを開発し、ユーザーアドプションを促進するにあたっては、ベースとなるインフラのパフォーマンスやセキュリティは極めて高いものでなくてはなりません。

そうしたことからも、今回のアップグレードはBlock.oneの組織としての戦略的観点から見ても非常に意義のあるものだといえるでしょう。

さらに、先週EOSトークンの法的定義をめぐる米国証券取引委員会(SEC)との和解が行われた事実も考慮すると、EOSエコシステムの発展は今後、より加速化していくといえるのではないでしょうか。

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